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給湯器の安全装置
ガス給湯器はガスを利用して火を起こし、その熱でお湯を沸かす機械です。ガスも火も人体にとっては有害なものであり、取り扱いを間違えると大きなトラブルを引き起こします。そのようなトラブルを防ぐために備わっているのが、安全装置という機能です。このページでは、そんな安全装置について解説していきます。
安全装置の種類
不完全燃焼防止装置
屋内型機器に取り付けられている装置です。給湯器内の2箇所で温度を計測し、その温度差の変化によって事前に不完全燃焼を感知します。不完全燃焼が生じている場合は、ガスの供給を遮断して給湯器を停止。使用中に火が消えたり、深いな臭いがしたりする場合は不完全燃焼が起きているかもしれません。
立ち消え安全装置
何らかの理由で炎が出ていない状態で、ガスが出続けることを立ち消えといいます。立ち消え安全装置は立ち消えが生じたことを感知し、ガスの供給を自動的に遮断する装置です。この装置で、火がつかないままガスの供給が続くという状態を防ぎます。
空焚き安全装置
ガス給湯器内に、水がない状態でお風呂を沸かすことを空焚きといいます。空焚きが続くと熱交換器が加熱され、火災が発生する可能性があるので要注意です。空焚き安全装置は空焚きを事前に感知して、ガス給湯器を停止して事故を防ぎます。
過熱防止装置
熱交換器やガス給湯器全体の温度が上がり過ぎていないかを感知し、ガスの供給を停止するのが過熱防止装置です。お湯が高温になっている可能性もあり危険なので、給湯器には触れずにお湯の使用を止めましょう。
凍結防止装置
寒冷地では夜間や超時間の不使用によって、給湯器が凍結して配管が破損するなどの故障を起こすことがあります。凍結を防止するため、ある一定の温度以下になるとヒーターを作動させて給湯器内の水の温度を上げる装置が凍結防止装置です。
過電流防止装置
給湯器内には電流が流れており、電気が正しく流れていないと安全な着火ができません。過電流防止装置は電流を計測して異常な電気が流れた際に、ガス給湯器の電源を落とす装置となっています。
停電時安全装置
ガス給湯器を使用中に停電が起こった際、温度の管理ができなくなった状態で加熱されるため危険となります。停電時安全装置は停電を感知してガスを止め、再通電時も点火しない機能です。
沸騰防止装置
夏場などで水温が高くなると、少量の湯量で使用した場合に給油温度が沸騰するほど高温になることがあります。そのような高温を感知し、自動でガスを止める機能が沸騰防止装置です。
安全装置の作動条件
特に問題なく使用している時、安全装置はほとんど作動しません。安全装置が作動するのは、ガス給湯器内の老朽化であるケースが多くあります。ガス給湯器の寿命はおおよそ10年ほどといわれています。長年使用していると、配管や部品が痛んできてガス漏れや水漏れが生じやすくなってしまいます。そのようなトラブルが生じた場合に、安全装置が作動する仕組みです。老朽化の場合は修理をしたとしてもまた故障が生じる場合が高いので、買い替えるようにしましょう。
また長時間お湯を出しっぱなしでいることでも、安全装置が作動することがあります。ガスメーターによって差はありますが、60分程度に連続使用すると、ガス供給が自動的に止まるかもしれません。ガス供給が止まることによって、ガス給湯器にはガスが流れなくなってしまい、安全装置が作動してしまいます。長時間使用する場合はお湯を出しっぱなしにするのではなく、こまめに止めながら使用するようにしましょう。
安全装置が作動した時の対処方法
窓を開けて換気をする
安全装置が作動した場合、給湯器内の不完全燃焼により一酸化炭素が発生している恐れがあります。一酸化炭素は人体に有害なので、中毒を防ぐためにすぐに窓やドアを開けて換気するようにしましょう。換気の際に注意するのは、換気扇を回さないことです。ガスが漏れている状態で電気機器を使用すると火災を起こす可能性があるので、換気扇に限らず他の電気機器の使用も控えましょう。
メーカーのお客様サポートに連絡
換気をしたら、メーカーのお客様サポートに連絡をしましょう。慌てて自分で対処しようとして機器をいじると、さらなる故障を起こしたり、事故が生じたりする危険があります。そのような事態を引き起こさないためにも、メーカーに連絡して対処方法を相談したり、必要があれば直接点検や修理を依頼したりするようにしましょう。
再点火してはいけない理由
ガス給湯器の安全装置が作動した場合、絶対にしてはいけないことが再点火です。不完全燃焼によって給湯器内に一酸化炭素が溜まっている場合、点火すると引火して爆発する恐れがあります、もし不完全燃焼で安全装置が作動した可能性がある場合、絶対に再点火をしてはいけません。
製造されたのが比較的新しい給湯器では、安全装置が作動するとロックがかかり再点火できないようになっているので、事故を防げます。ですが、メーカーによって仕様が違ったり古かったりする場合などでは、再点火できるものもあるため注意が必要です。
不完全燃焼時は業者に相談する
不完全燃焼を放置しておくと一酸化炭素中毒を起こす危険性があり、場合によっては死に至ることもあります。もし不完全燃焼が起こった場合は、自分で何とか解決しようとせずにすぐにメーカーのお客様サポートなどに相談するようにしましょう。
不完全燃焼を起きた際はさまざまな原因が考えられますが、自分で原因を突き止めようとするのは非常に危険です。メーカーや業者に連絡してください。その際、換気は必ず行い最悪の事態を防止するように徹底することが大切です。
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